長崎県歯科医師会

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天然の歯ブラシ・ニムの木

天然の歯ブラシ・ニムの木

長崎県歯科医師会所蔵

 東海林芳郎先生(東京都開業)がインドを旅行された時の写真で舞台は1986年のベナデスである。インドの農村部ではこのように現在でもニムの木を天然の歯ブラシとして利用していますが、その起源はイスラム教が興るはるか以前から中近東地方で利用されていました。山オリーブ、バルサムやフウチョウボク属のケーパーなど繊維に富み、しかも芳香を有する樹木の小枝が天然の歯ブラシとして利用されました。これらの樹木は炭酸ソーダ、タンニン酸などの収斂剤を含んでいるため、歯ブラシとしては好都合でした。直径1cm余りの小枝を24時間真水に浸けてから先端の樹皮をむいて繊維を露出させて使用します。この天然の歯ブラシはすり減ったら、先端を切り落として新しい断面を再び利用することができます。