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大審院の判決

大審院の判決

①歯科は医学上口腔外科の一部分にして眼科耳鼻咽喉科と同じく医科の範囲に属するものとす。
②歯科医師の免許を受けたる者は唯歯科医たるに止まり普通の医業を為すことを得ざるも之に反して普通医師の免許を有する者は当然歯科医業を為すことを得。
 というものでした。
 判決の理由の要旨は次のようでした。
 「医術開業試験規則では歯科医の試験科目を普通医師のそれと対照すると、歯科解剖及生理は解剖生理学に、歯科病理及治術は内科学外科学に、歯科用薬品は薬物学に、歯科用器械は外科学に、実地試験は臨床実験にそれぞれ包含されるものである。従って普通医師は歯科の治療も含めた免許である。歯科医師は歯科治療だけに限定された免許である。」
 この大審院判決と、各地方庁からの質問に回答するために明治41年に出された内務省見解は「歯科医師法の法制は、医師の歯科医業を禁止するものではない」というものでした。